建築の記憶@日本庭園美術館

日本庭園美術館で開催されてる写真展、「建築の記憶」を見に行ってきました。

写真と建築は切っても切れない関係。
例えば、ガウディのサグラダ・ファミリアを生で見たことがなくても、その名を聞けばあの空高くそびえ立つ建築物をイメージできるのは、ポスターや雑誌といった様々な媒体でサグラダ・ファミリアの写真を目にしたことがあるから。
そしてサグラダ・ファミリアをイメージするとき、その神々しさに心をぎゅっと掴まれるような感覚がこみ上げてくる人も多いでしょう。
それもやっぱり写真から受けたサグラダ・ファミリアの印象。

写真は建築のありのままの姿を伝えるとともに、建築家の情熱や思いを乗せて、見る人の心を揺さぶるのです。

「建築の記憶」では、古くは江戸時代から現代に至るまでに、建築と写真がどんな風に関わってきて、どんな風に変貌を遂げているのかってところを思う存分味わうことができました。

最初は、江戸時代の写真なんてどうせ城ばっかでしょー。私が見たいのは現代の建築写真!とか思ってたんですけど、島津斉彬が撮影した鹿児島城の写真を見た瞬間、200年前の江戸時代の風が吹き抜けました。今まさに斉涁が鹿児島城を撮影しようとするその風景が目の間に広がるような感覚。

何を撮影したのかも判別できないほど色あせてぼろぼろの写真だけど、はるばる海を渡ってやってきた写真という技術に胸躍らせる斉涁のわくわくが滲み出てるんだよね。
きっと斉涁は好奇心旺盛な人だったんだろうな〜。

記録としての写真の後は、建築学としての写真や、昭和初期のレトロモダンなデザインの建築写真、そして現代のアートとして建築写真と続きます。

現代の建築写真は、やっぱりすてき。
特に鈴木理策による青森美術館の写真。単なる建築写真じゃなくて、そこに漂うおだやかな静寂が広がる空間をとらえ、その空気感を運んでくる写真なのです。


元々、朝香宮邸として建てられたものである庭園美術館は、アールデコ様式のレトロモダンな内装。装飾も品があって洗練された感じです。
こんな様式を好んでいたなんて、戦前の日本ってハイカラでおしゃれだったんですね〜。

「建築の記憶」を見た後は、庭園をぶらぶらお散歩し、気づいたら閉園時間。表門閉められてて焦りました。時を忘れるのも大概にしておかないとね。


興味ある展覧会のために美術館に足を運ぶっていうのが、本当に楽しい今日この頃。こういう感覚って言葉にするのがすごく難しくてもどかしいんだけど、この言葉にできない感覚を食べて私は生きてるんだと思う。

写真や建築物や映画、音楽、そういう物から得る静かな衝撃が、私をあるべき場所に帰してくれる、そんな感じ。
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by myums | 2008-03-09 23:25  

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