Gone Baby Gone

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ベン・アフレック初監督作品、ベンの実の弟ケイシー・アフレック主演作『Gone Baby Gone』を観ました。

ケイシーはベンの長い顔を縮めた感じで可愛いのですが、アゴの割れ具合はさすが兄弟!遺伝子感じます。このアゴはきっと代々受け継がれていくことでしょう。

ケイシーはボストン郊外で私立探偵業を営むパトリックを演じているのですが、これがなかなかどうして良かったです。賢く小生意気な小僧を嫌みなく演じてましたよ。ベンより全然いい俳優さんなんじゃない?!
個人的にはアクのある俳優が好きなので、ケイシーの好感青年ぶりが物足りないんだけど、今後が楽しみな俳優さんってことで。

で、本題の映画の方はっていうと、中盤はすっごくイイのにラストがいただけない!!
あと、イーストウッド映画臭が終始漂うところも気になったな。
エド・ハリスやらモーガン・フリーマンやら出てくるし、原作はイーストウッドが監督した『ミスティックリバー』の作者と同じだって言うし、映画全体に流れるくらーいトーンも一緒。最後に「さぁ、あなたはどう思いますか?」って、観客側に問いを投げて終わるところも同じ。


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その問いかけも、私には「いやぁ、こりゃ参った!難しい問題だ。うーーーん」ってなるような類いじゃなかったんですよね。むしろ、「そこで悩むな!!」と喝を入れたくなりました。
と同時に、「人生は大変なんだぞー、悲哀がたっぷりなんだぞー、自分ではどうしようもない運命によって作られてるんだぞー」っていう説教がましさを感じました。

思えば『ミスティックリバー』を観たときもなんか嫌悪感を覚えたし、私、この原作者の描く世界が好きじゃないのかも。人生を無理矢理不幸にしてるような感じがして。

ただ、私立探偵物っていう非日常的な設定のおかげか、主演のケイシーの若さのおかげか、はたまた監督ベンのおかげか、『ミスティックリバー』よりはやや軽いノリがありました。地元のギャングからたれ込みもらったり警察とも仲良くなったりってのが、探偵物っぽくて良かったですね〜。

いっそ原作なんて無視して、そのまま探偵物として終わってくれれば良かったのに。。。


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初監督作品なのでまだ何とも言えないんですが、この映画を観た限り、ベンは暗く重いセンシティブな問題を扱うには説得力が足りないかな〜って感じました。
次回作に期待!




ラストを観て、「うーーーむこりゃ難しい問題だ」とならなったかのは、こんなワケです。

誘拐された少女の母親は、アル中でドラッグを横取りするような女で、周囲の誰もが少女のこの先の人生を案じているような状況なんですよ。だったら、遅かれ早かれ少女は保護されるか養子に取られていたんじゃないかなと思うんです。

だから、パトリックがあそこまでムキになって少女を母の元に戻す必要性がいまひとつ伝わってこなかったです。あれは、必要性というより、「自分は親の顔を知らずに育って寂しかった。子供は本当の親と一緒にいるのが一番幸せなんだ」というパトリック自身のエゴが働いていたと思います。

それを信じて自分を貫いたパトリック。それはそれで良いのです。あの少女が仕合せになるかどうかは、少女自身が選択していける部分もたくさんあって、母親の元にいることで不幸になるかどうかなんて、誰にもわからないのですから。

なのに、なぜ悩む、パトリック!!

母親が世間的に見てどうしようもない人間だってのは百も承知で、少女を母親の元に帰したのだから、悩んでる暇があったら、少女が幸せになれるように助けてあげればいいのよ!

と、まぁこんな感じで喝を入れたくなっちゃったのです。

それと今までガンガン突き進んできたパトリックが、ラストではとってつけたように責任を感じて悩んでしまうっていうのも、いまひとつピンとこなかった理由です。
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by myums | 2008-01-28 23:31 | 映画・海外ドラマ か行  

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