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人の死の不思議

Booの義父の友人が亡くなったそうです。まだ30代という若さで。
Booが子供の頃から親しくしていた人で、彼は私たちのウェディングにも出席してくれました。

残念だね…と言うと、Booは「悲しいけど…、それよりも不思議な気持ちだ」と言っていました。私は、「そうだね」とだけ返しました。



結婚式では、奥さんを伴って、夫婦でにこやかに笑って私たちを祝福してくれた。あれからたった1年しか経っていないのに、もう彼はこの世に存在しません。この先いつバンクーバーに帰っても、2度と彼の姿を見ることはないのです。


でも、そのことがBooの人生に大きく影響することは、まずないでしょう。亡くなった知らせを受けた今日も、明日も、明後日も、彼の死と関係なくBooの人生は進んでいきます。



家族や近しい人の死は、深い悲しみを与えます。だからこそ、その悲しみを乗り越えて、自分の中で昇華させることで、死に意味を持たせることができます。

だけど、微妙な距離がある人の死に対しては、相手と自分の間にあった関係と同じような微妙な距離を感じます。
実感を伴わない事実って感じでしょうか。


特にBooは東京にいて、義父から知らせを受けただけで、お葬式にも出席することはできませんから、衝撃はあっても実感が湧かなかったのでしょう。


自分を悲嘆に暮れさせる死と、ある程度冷静に受け止められる死がある。誰の死も平等であるはずなのに。不思議なものですね。

by myums | 2006-04-27 16:37 | 国際結婚とカナダ  

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