カテゴリ:映画・海外ドラマ か行( 21 )

 

君のためなら千回でも - the kite runner -

『君のためなら千回でも』を観ました。
すごく良かった!
登場人物がアフガン人ばかりなので、聞き慣れない中東アクセントに悪戦苦闘でしたが、それでも、今年一番と言えるほど、良かったです。
特に前半。


70年代後半、まだ平和だった頃のアフガニスタン。
富裕層の子供アミールと使用人の子供であるハッサンは、生まれたときから一緒に育った大親友でした。その絆はとても強く、特にハッサンがアミールによせる忠誠心は、ちょっと偏った印象すら与えるほどです。

実際、近所の悪ガキ3人組から「お前らホモだろ。キモイんだよ!」的ないじめを受けたりしてます。私も、ハッサンのアミールを見つめる熱い視線には、男同士の友情を超えた何かを感じずにはいられませんでした。

しかしそれも後に起こる事件の伏線だったのかもしれません。
町で開催された凧上げ大会に優勝したアミールとハッサンコンビ。賞賛の中心をアミールに譲り、ハッサンは凧を追って人気の町中へ走ります。
しばらくして、ハッサンを探しに出かけたアミールは、なんと、ハッサンが悪ガキ3人組の1人にレイプされている現場を目撃してしまうのです。

なんという展開!!

思わずその場から逃げ去ってしまうアミール。
そして、片足を引きずりながら現れたハッサンに、「どこ行ってたんだよ。探してたんだよ」と、チョー普通に挨拶。
「なんでもない」と答え、アミールとともに歩き出すハッサン。その足元に、鮮血がポタポタと落ちていくのでした。

かわいそうすぎる・・・。

きっとアミールは、ハッサンを待ちながら煩悶したんでしょうね。
「どうしよう。なんて声かけよう。無事か? なんて聞いたら、逃げたことがばれちゃう。ああ、僕はなんてズルくて弱い人間なんだ。でも、僕まであんなことされたら、それもそれで地獄だ。ケンカ弱いし。かないっこないもん。
よし、ここは、見なかったことにしよう」。

でも、見なかったことにできるレベルのことじゃありません。
その日からアミールは、ハッサンと距離をおくようになります。それどころか、「お前は弱虫だ!!」とハッサンを罵りながら果物を投げつけたります。ハッサンは果物を拾い上げると、それをアミールに投げ返さず、自分の顔になすり付けます。
服も顔も果汁で赤く染まったハッサン。

ハッサンは、アミールが自分を助けず逃げてしまったことに気付いていたのでしょう。「それでも僕は君のために血の涙を流そう」。ハッサンはそんな気持ちで、強い決意を込めて、赤く染まっていたように思いました。

赤い果汁まみれになったハッサンの姿が、レイプされ鮮血をしたらせていた姿とタブッて、とても切ないシーンでした。

アミールを見るたび罪の意識に苛まれ、自分の弱さを認めざるを得ないハッサンは、その苦しみから逃れるため、ハッサンを追い出そうと画策します。
結局ハッサン一家は、アミールの策略とは別の理由でハッサンの家の使用人を辞めて出て行き、それきり音信不通となりました。

その後すぐにアフガンはロシアの侵攻に遭い、アミールも父と共にアメリカに亡命し、二度と故郷には戻らないというか、戻れない状態になるのです。
アメリカで貧しいながらも自由な生活を手に入れ、学校も卒業し、家庭も手に入れたアミールの元に、一本の電話が。

それは、父親の親友からの電話でした。
「アミール、君はアフガンに戻らなければいけない」。

彼から「真実」を聞かされたアミールは、タリバン政権支配下のアフガンへ単身乗り込んでいきます。
ここの展開だけは、調子良すぎで安っぽい印象になってたのが残念。
アミールが突如無敵のヒーローになっちゃった雰囲気で、違和感がありました。

でも、ミッション・コンプリートした後のアミールが、「正しいことを正しい」と胸を張って言える人間に成長した姿はとても印象的です。
弱い自分を克服して強くなった人間は、弱さを知っている分、懐が深い。
アミールの、過去の罪に対する贖罪の旅は始まったばかりだけど、これから少しずつ、再生していける。彼はその希望を自分の手でつかみ取り、その希望に対して、今は言える。幼き日に、ハッサンがかけてくれたあの言葉。

「きみのためなら千回でも」

人間は誰しも弱さを持っている。
同時に、誰しもが強くなれる可能性を持っている。
そんな希望が、高く青い空に広がるラストでした。
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by myums | 2009-07-09 15:18 | 映画・海外ドラマ か行  

グラントリノ

二本目。今年最後の映画紹介は、クリント・イーストウッド主演監督作品『グラン・トリノ』。

イーストウッドの役所は、朝鮮戦争に出征経験を持つ差別主義者。ものすんごい偏屈で、アジア人に対してだけじゃなく黒人にも、自分の家族にも、いっつも文句ばっかり言ってるおじいちゃんです。
そこへ、隣に中国少数民族の家族が引っ越して来て、ひょんなことから交流が始まります。徐々に自分の中の差別や偏見が解けて行くのを感じるイーストウッド。
そして、アジア人ギャングの抗争に巻き込まれ・・・。


中盤までは、おもしろかったです。
イーストウッドの演技は相変わらずで、偏屈だけどそれが妙にコミカル。Booも私も「What a grumpy grandpa...」と飽きれながらも笑いながら見てました。
意思とは裏腹に英雄扱いされて、毎日お花やら食べ物やらをドサドサ運んでくる中国人たちに、
「(ー'`ー;)ムムーーーーーーーーー・・・」
と、うなりながらも、自分の好きなチキンだけはいただいておくとか、お腹すいてビール飲みたいから、隣の家のパーティーに参加するとか、意外に食べ物に弱い所がかわいかったりして。

中国人の名前もうまく発音できなくて、「ヤムヤム」(YumYum:おいしいって意味)と呼んだり、病院では、移民のナースに、コワルスキーという自分の名前を発音してもらえず、ケッと思ったり。←でも自分が人の名前を発音できないのは棚上げ。
私もカナダの病院で、「変な名前の人がいる!」と思ったら自分の名前を呼ばれてた、という経験があるので、この場面はすごい同感でした。

だけど、クリント・イーストウッド映画なんだよね、結局。
説教大好き。
独壇場のセリフ長いよ・・・。
なんでもかんでも言葉にすれば良いってもんじゃないでしょ。セリフは一言で、あとは表情とか空気で観客に伝える、っていう表現方法を知らないのかねー。
後半のストーリーも、ベタすぎる。 あそこまでやる必要があるのかしら。

勧善懲悪が好きな人には安心感のある映画です。
私にはCheeseyすぎた! こういう映画、だめだー。
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by myums | 2008-12-31 17:02 | 映画・海外ドラマ か行  

グッド・シェパード -THE GOOD SHEPHERD-

ロバート・デ・ニーロ監督作品『グッド・シェパード』観ました。

マット・ディモン演じるエドワードが優秀なスパイとして育っていき、仕事に没頭するあまり家族との溝が深まり、スパイとしてまた一人の人間として苦悩するっていうお話。

CIA創世記の裏側とか、エドワードの心理描写とか、かなり面白いんだけどさ、なげぇ・・・。
3時間近くあるんだよ。それだけあれば、エドワードの人生を深く描けて当たり前な気がする。もっと短くまとめて、なおかつこのクオリティを保ってくれたら、もう大拍手なんだけどなー。

あとね、時間軸がジャンプする手法は、もう飽きた。過去と現在のエドワードの違いが眼鏡のフレームだけってのも、非常に分かりづらいです。ベリーコンフュージングね。

せっかく見応えあるんだから、もう少し短くまとめて欲しかった。
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by myums | 2008-07-21 18:19 | 映画・海外ドラマ か行  

キャンディ Candy

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月曜日にオーストラリアの映画、『キャンディ』を見ました。

ヘロインジャンキーのラブラブなキュートカップルが、止めたくても止められないドラッグにボロボロになりながらも深く愛し合うという、ドラッグ映画にはありがちなストーリー。その辺に新鮮みはありませんでしたが、堕ちてぼろぼろなはずの2人がなぜかいつも美しい。

詩人志望のダニエルと画家志望のキャンディ。まるでメルヘン童話の少年と少女のような2人の名前に象徴されるかのように、作品自体も詩的でメルヘンチック。

「むかしむかし、キャンディとダンがいた」

Candy was hooker, Dan was hopeless, they were junkies.
They wanted to create their own heaven.
Stars were falling down to the ground, it looked like gold rain.
They held each other and tasted honey gold rain.
They lived in the heaven of hell.

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ダメ男だけど優しく母性本能をくすぐるダン役のヒース・レジャー、わがままだけどキュートでまっすぐなキャンディー役のアビー・コーニッシュ。この2人の演技がまぶしいほどにキラキラと輝いていました。

壁いっぱいに書かれたキャンディの言葉たちや、金色の糸を引きながらこぼれ落ちるはちみつ、遊園地のアトラクションでぐるぐる回りながら高く昇っていく2人、エンディングのダンの背中。淡く切ない描写がたくさんあって、メルヘン童話のような雰囲気が良かったです。

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このブログの「つぶろぐ」にも書きましたが、今年初頭に亡くなったヒース。映画を見ながら「この人がいないなんて信じられないな〜」と運命の切なさを感じました。
You never know where the life takes you...

オージーであったヒースは、ハリウッド映画に出演するときは常にアメリカンアクセントを意識してたそうです。この映画に出演したことに対し、「アクセントを気にせず演技することができて、楽しかったよ」というコメントを生前寄せています。

アビー・コーニッシュはこの映画で初めて見ました。
すっごいキレイ!!そしてキュート!!
なのに、イカレたときの目が、こちらをゾクゾクさせるほどランランと輝いてました。ポスト、ニコール・キッドマンなんて言われてるみたいだけど、演技で言ったらクリスティーナ・リッチーに近い感じしました。彼女のほかの映画も見てみたい。


ということで、なかなか面白い映画だったのですが、ドラッグに溺れる人間の愚かさを何度も見せつらるので、すっごく疲れました。月曜に見る映画じゃなかった・・・。
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by myums | 2008-04-05 01:28 | 映画・海外ドラマ か行  

Gone Baby Gone

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ベン・アフレック初監督作品、ベンの実の弟ケイシー・アフレック主演作『Gone Baby Gone』を観ました。

ケイシーはベンの長い顔を縮めた感じで可愛いのですが、アゴの割れ具合はさすが兄弟!遺伝子感じます。このアゴはきっと代々受け継がれていくことでしょう。

ケイシーはボストン郊外で私立探偵業を営むパトリックを演じているのですが、これがなかなかどうして良かったです。賢く小生意気な小僧を嫌みなく演じてましたよ。ベンより全然いい俳優さんなんじゃない?!
個人的にはアクのある俳優が好きなので、ケイシーの好感青年ぶりが物足りないんだけど、今後が楽しみな俳優さんってことで。

で、本題の映画の方はっていうと、中盤はすっごくイイのにラストがいただけない!!
あと、イーストウッド映画臭が終始漂うところも気になったな。
エド・ハリスやらモーガン・フリーマンやら出てくるし、原作はイーストウッドが監督した『ミスティックリバー』の作者と同じだって言うし、映画全体に流れるくらーいトーンも一緒。最後に「さぁ、あなたはどう思いますか?」って、観客側に問いを投げて終わるところも同じ。


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その問いかけも、私には「いやぁ、こりゃ参った!難しい問題だ。うーーーん」ってなるような類いじゃなかったんですよね。むしろ、「そこで悩むな!!」と喝を入れたくなりました。
と同時に、「人生は大変なんだぞー、悲哀がたっぷりなんだぞー、自分ではどうしようもない運命によって作られてるんだぞー」っていう説教がましさを感じました。

思えば『ミスティックリバー』を観たときもなんか嫌悪感を覚えたし、私、この原作者の描く世界が好きじゃないのかも。人生を無理矢理不幸にしてるような感じがして。

ただ、私立探偵物っていう非日常的な設定のおかげか、主演のケイシーの若さのおかげか、はたまた監督ベンのおかげか、『ミスティックリバー』よりはやや軽いノリがありました。地元のギャングからたれ込みもらったり警察とも仲良くなったりってのが、探偵物っぽくて良かったですね〜。

いっそ原作なんて無視して、そのまま探偵物として終わってくれれば良かったのに。。。


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初監督作品なのでまだ何とも言えないんですが、この映画を観た限り、ベンは暗く重いセンシティブな問題を扱うには説得力が足りないかな〜って感じました。
次回作に期待!

以下ネタバレ。私が「こりゃ難しい問題だ!」とならなかったワケ
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by myums | 2008-01-28 23:31 | 映画・海外ドラマ か行  

God grew tired of us

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久々にズキューンときたドキュメンタリー映画を見ました。
『God Grew tired of us』。


突然起こった内戦のために自国スーダンを脱出し、ケニアの難民キャンプで暮す少年たちを追ったドキュメンタリーです。ほどなくして、この少年たちは、アメリカ政府に保護され引き取られていくのですのですが、大国アメリカでの彼らの生活を追っているところが、このドキュメンタリーのおもしろいところ。

生まれてこのかた電気すら見たこともないような少年たちが、いきなり先進国アメリカで生活することになるのですから、そりゃもうカルチャーショックの連続ですよ。
白人いっぱいの空港で目を真ん丸くして立ち尽くし、機内食の四角いバターを食べて、「うげー。石鹸の味がするー!」と大騒ぎしたり、エスカレーターや電気のスイッチにビックリしたり。


私たちにとってはもはや文明の利器とすら感じていない当たり前のことですが、彼らにとってはまる魔法の国にでもやってきたような感覚なんでしょうね。
私からしても、クラッカーをコーヒーメーカーに入れて叩き潰して、お湯を注いで食べてる彼らは、まるで別の世界の人たちのように感じました。同じ地球という星に住んでいる同じ人間なのに、不思議なものです。

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そんな驚きのアメリカ生活も3ヶ月を過ぎたころ、彼らは次のステップに進みます。働くのです。アメリカ政府だっていつまでもタダでアメリカに居候させちゃくれません。朝から晩まで働いて、慣れないアメリカでの生活に疲れ、精神状態がおかしくなってしまう少年もいました。

でも、彼らの思いはただ1つ。
「働いてお金を稼いで、ケニアキャンプの仲間を救いたい。そしてスーダンに置いてきた家族を救いたい」

アメリカで稼いだお金はアフリカの貨幣価値に換算したら大金です。自分が家族と国を救うのだと、みんな一生懸命に働きます。

だけど現実はなかなかうまくいきません。
アフリカに送金したお金が間に入った業者に盗まれてしまったり、一向に家族と連絡がとれなかったり、アメリカ人に相手にしてもらえなかったり・・・。
そう、アメリカ人はスーダンの現状を知らないのです。それどころか、「アフリカ人は森に住んでる」なんて思われたりするのです。

アメリカ人の意識を変えるにはどうしたらいいのか。
スーダンの現状を訴えるにはどうしたらいいのか。
家族を救うには、なにが必要なのか。
俺たちにできることはなんなのか。

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少年たちが語るエピソードは、1つ1つが衝撃的なのですが、中でもスーダンを追われた直後の話には心が痛くなりました。

彼らは生きる場所を求め、なんと5年間もアフリカの大地を歩き続けたのです。食料もなくガリガリにやせ細った姿は、まさしく私たちがテレビで見て知っているアフリカ難民そのもの。

「飢えて死んだ仲間を土に埋めながら歩いたんだ。本当につらくて悲しかった。でもそうするしかなかったんだ」

想像を絶する体験です。
でもそれだけのことを背負っているからこそ、彼らはこう言えるのです。


「生まれてこなければ良かったと思う日もある。神は私たちを見放したと思ったこともある。だけども、家族を救いたい。スーダンを平和な国に戻したい。そのためにできることを、すべてやるしかないんだ」

いつでも希望を持ち、前に進み続ける彼らの逞しさは、アフリカの大地が与えてくれたのでしょうか。私たちも彼らから学ぶものがたくさんあります。
色々なことを感じ、考えさせられた映画でした。
みなさんも、ぜひぜひ見てみてください!
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by myums | 2007-08-31 00:20 | 映画・海外ドラマ か行  

やばいもん見た!!ゴールデンエッグ

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やばいやばいやばいやばいよー!!


ザー・ワールド・オブ・ゴールデンエッグ


もうね、ありえないから。
おもしろすぎ。

そこ来るかーーーーっ!!

ってとこにズバンズバンきちゃうから。


まあ、みてよ。


かつらトリ蔵の突撃レコードホルダーズ←クリックで動画へ。
世界一高低差のあるジェットコースターを体験!


ローズマリー兄弟のもりもり~くっきーんぐ✿←クリックで動画へ
料理しながら腹筋って!


家庭教師ミッシェル
←クリックで動画
クロィッサ~ンくろさわさ~ん。



DVD4巻まで出てるって。絶対買い!!
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by myums | 2007-06-18 23:23 | 映画・海外ドラマ か行  

クィーン THE QUEEN

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イギリスのブレア首相が退任となったつうことで、タイムリーに見ました。『クィーン』

もっとエリザベス女王について深くつづった映画かと思ってたんですが、どっちかっていうとイギリス国民のダイアナに対する熱狂振りと、ブレア首相の庶民的な生活を見せ付けられた感じです。

ただ、エリザベス女王を演じた女優さん(ヘレン・ミレン)は、良かったです。王室のプライドと民衆の不信感の狭間で深く悩む姿に、1人の人間としてのエリザベス女王を見た気がしました。

あと、就任直後のブレア首相がとても生き生きしてて、凹みながらも強がってる今の様子と対照的なのが印象強いです。


何はともあれ、ダイアナ元皇太子妃の事件をこういう形で描いちゃうイギリスって、すごい!!


ダイアナの事故死って97年だって。あれからもう10年もたってるんだ・・・。皇太子と離婚したときもそりゃビックリしたけど(日本で皇室の離婚なんてあり得ないでしょ)、その後事故死するなんて、波乱の人生を駆け抜けた女性だよねぇ。
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by myums | 2007-05-12 17:21 | 映画・海外ドラマ か行  

かもめ食堂

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やっとやっと見れた、『かもめ食堂』
DVDに英語字幕ついてた~。嬉しい~!!



小林聡美、もたいまさこ、片桐はいりというキャスティングと、フィンランドに開かれた食堂っていう設定に、ほのぼのした笑いを期待してたんだけど、その期待を大きく上回ったナイステイストな作品でした。
3人の醸し出す絶妙な間が最高! そこに絡む日本びいきのフィンランド人青年がまた最高。初めての来店時にはニャロメTシャツを着て登場した上、「ガッチャマンの歌、おしえてください」だって。かわいぃ~。


♪ダレだっ、ダレだっ、ダレだー♪
って思わず一緒に歌っちゃったのは私だけじゃないはず。


しかもあの男の子、Booの昔にちょっと似てるの。(*'ー'*)ふふっ♪



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イスもテーブルもフライパンも、出てくる料理も食堂に集う人々も、そこで起こる様々な事件も、ぜんぶが素朴でナチュラルで柔らかくて、かわいくって、いますぐ「かもめ食堂」でおにぎりオーダーしたくなること間違いなし。
っていうか、お腹空くこと間違いなし。
私たちも、この映画見たらどうしても食べたくなって、その日の夕飯が「しょうが焼き」と「焼き鮭」になりましたから。



北欧デザインやパステルな雰囲気が好きな人、『やっぱり猫が好き』世代の人なら必ず気に入る作品です。海外在住経験ある人も、共感できるところいっぱいあると思います。


久しぶりに、「良い映画」に出会ったなぁ。



✲おまけ✲

片桐はいりが出てきたとき、Booに聞かれました。

「男!? 女!? どっち!?」


期待通りの質問だ!!(>▽<)
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by myums | 2007-03-27 12:34 | 映画・海外ドラマ か行  

敬愛なるベートーヴェン Copying Beethoven

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『敬愛なるベートーヴェン』を見ました。

とってもエロティックな映画でした。


腹の肉もたるんだ粗野でもじゃもじゃの中年男ベートーヴェンを演じるのは、エド・ハリス。髪があるから最初誰か分かりませんでした!髪って印象を左右するもんですね。
そしてその元に派遣されてきた、美人のうら若きコピニスト、アンナ。

コピニストっていうのは、作曲家の書いたぐしゃぐしゃの楽譜を、清書する人のこと。映画ではこの清書のシーンをとても丁寧に描いてます。美しく装丁された箱の中から取り出される真新しい万年筆。それが五線譜の上を走るとき、カリッシャッシャッカリッという万年筆特有の音を立て、それ自体が音楽を奏でているようなのです。

自身も作曲家を目指しているアンナは、次々と音符を書き写しながら、楽譜の上で繰り広げられる音の世界に心を浸し没頭していきます。

クラッシック音楽のことはよく分かりませんが、1曲につき何楽章かあって、各章ごとに物語がありますよね。そして全章を通して聞くと、さらに大きな1つの世界観が見えてくるってイメージです。

その世界観を味わいつくしたい。そして私を恍惚の極みまで連れて行って欲しい。筆を止めることができないアンナの表情は、そんな感じにエロティック。

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ベートーヴェンは難聴を患っていたため、人の口元を見ることで何を言っているのか読み取ろうとします。アンナの口元に注がれるベートーヴェンの視線。それに合わせて映し出されるアンナの口元のアップ。
唇の動きがすごくセクシーなんです。
その時のベートーヴェンによこしまな想いがなかったとは言い切れないでしょう。美しく聡明な女性が自分の才能に憧れを抱いてくれているのです。孤独の音楽家が仄かな恋心を抱いたとしても、何の不思議もありません。もしかしたら下心だったかも?まあ、恋心と下心は似てますからね。



そして、『第九』のプレミア。
ベートーヴェンは指揮棒を振らなければならないのですが、耳の不自由な自分に果たしてやり遂げることができるのか。不安と焦燥に駆られるベートーヴェンをアンナが励まします。「私がテンポの合図を送るから。私がついているから、大丈夫」。

ベートーヴェンは指揮台の上からアンナの合図を頼りに指揮棒を振るのです。

始めは必死な雰囲気だったのが、曲の盛り上がりと共にいつしか音の波に身を任せ、恍惚の表情を浮かべるアンナと、それを見つめながら無我夢中で指揮棒を振り続けるベートーヴェン。さながら愛を交し合うベッドシーンのよう。

音のエクスタシー。

これはもう感じたことがある人じゃないと分からないでしょう。
音に飲み込まれ渦に巻かれ漂う心地よさ。
それを表現するのに、歓喜の合唱である「第九」はぴったりだったと思います。長々続くシーンですが、退屈なんてちっとも感じず、ただただ圧巻でした。


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ベートーヴェンはとても寂しがり屋で不器用で子供のようにワガママだけど、どこか放っておけない母性本能をくすぐる部分があるように描かれています。だからアンナも最後まで彼を支え続けた。それもあったでしょう。だけど私は、ベートーヴェンとアンナはもっと深いところ、音のエクスタシーを共有した同士として結びついていたように思います。同じ音のセンスを持つ理解者としてお互いを尊敬し合っていたのだと。


美しき音のエロスに拍手!!


「敬愛なるベートーヴェン」の映画詳細、映画館情報はこちら >>
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by myums | 2007-01-29 22:15 | 映画・海外ドラマ か行