ヴェラ・ドライク Vera Drake

c0057810_044577.jpg


Booのいない今こそ、英語以外の言語の映画を見よう!
と思ってレンタルしてみたら、イギリス映画だった・・・。
まあ、それは置いといて。

1950年代のイギリス。
金持ちのおうちで家政婦の仕事をしてるヴェラは、素敵な旦那様とやんちゃで賢い息子、暗ーいけど優しい娘に囲まれて幸せに暮しておりました。
ヴェラは困ってる人を見ると放っておけない人間で、道端で会っただけの他人でもディナーに招いて温かくもてなしちゃうような人。
周囲から宝石の心を持った女性と言われるヴェラでしたが、実は誰にも言えない重大な秘密を抱えているのでした。

その秘密とは、堕胎手術。

手術って言っても、石鹸を溶かした水を子宮に注ぐだけ。
そんなんで本当に赤ちゃんおろせちゃうの?!
ちろん違法だし、キリスト教の国でしょ?宗教的にあり得ないんじゃない?


c0057810_061379.jpg



映画前半は、決して裕福ではないけれど幸せなヴェラとその家族のほのぼのしたエピソードが続きます。みてるこっちもほんわかした気分になるくらい、可愛らしい家族です。そして、中盤、幸せに浸りきっているヴェラに捜査の手が伸びてきて、映画は哲学的な雰囲気に変わります。


産めない状況であっても堕胎は許されない時代。困りきった女性を見てみぬふりできず、違法であっても宗教にそむいていても、「困った人を助けることは正しいこと」と信じ切り、無償で堕胎をし続けたヴェラ。しかも自分でも思い出せないくらいの長い期間に渡って。


何が正しいことで、何が正しくないことなのか。


c0057810_08880.jpg


うーん。
ストーリーもいいし役者の演技は最高だし、すごくいい映画でひきつけられて観たんだけど、後味が悪いな。答えがないのはいいんです。明確な答えなどないテーマですから。でも救いがないのはヤダナ。

それに、ヴェラって人間に感情移入できかったのも、私の中で評価が下がった要因。「いい人」なのかなぁ、ヴェラって。違法だから悪いっていうんじゃなくて、「私がやらなきゃ。私しかできない」っていうヴェラの考え方が、独善的な感じがしました。
自分が正しいと思えばどんなことでもしてしまいそうな、そんな危うい感じを受けたのです。


観る人の価値観によって、かなり差の出る映画だと思います。
家族のキャラがそれぞれ良かったから、もっと掘り下げてくれたら良かったのにな。

それにしてもヴェラって、市原悦子じゃない!?
[PR]

by myums | 2007-07-10 00:14 | 映画・海外ドラマ は行  

<< お帰りBoo イカとクジラ The squi... >>